ピーターの法則

 10人中、4番だった人が、100人でも4番ならば、よいのだ。
 100人になったら40番目になったのでは、ダメだよ。
 10人でも4番、100人でも4番、1000人でも4番、そういう人が人物だ。
(男子部の「水滸会」への指導)


【「忘れ得ぬ師の指導」9 若き日の誉会長の記録帳から/聖教新聞 2005-11-04付】


 この指導の凄さを理解するのに、ひとほどを要した。126日付の聖教新聞に、「成長する人と組織」という寄稿が掲載された。ここで紹介された「ピーターの法則」(ローレンス・J・ピーターダイヤモンド社)を知った時、初めてわかった。


ピーターの法則


ピーターの法則」というのは、人間は階層社会をつくり、全ての人々が昇進を重ね、それぞれが無能のレベルに達するというもの。

 有能であれば必ず昇進させようという働きかけを受ける。
 しかし、有能であったのは昇進する前の立場であったからで、昇進してから有能であるかは分からない。有能であれば更に昇進の階段をのぼるわけだが、やがて無能の状態に陥るレベルに行き着く。そこで昇進圧力はかからなくなり、無能な人がそのレベルに留まり続けることになる。
 その必然的結果として、あらゆるポストが、職責を果たせない無能な人間によって占められるという、衝撃的な法則である。確かに何もせずに放っておいたら、そうなるような気がする。


栗山直樹/聖教新聞 2005-12-06付


 確かに頷ける話だ。力のある地区リーダーが、平凡な部長になることもあれば、優秀な支部婦人部長が、ありきたりの本部長になることもありますな(笑)。で、評価される内は、どんどん人事対象となり、遂には無能な位置に収まるってわけだ。こいつあ、恐ろしい指摘だ。ある真理を衝(つ)いている。そういや、成長している副会長ってえのは、お目にかかったことがない(笑)。


 これを打開するには、どうすればいいか? まずは、ワンランク上の責任に立つことである。地区リーダーであれば、部の責任を担う。支部長であれば、本部の責任を担う。そういう考えと行動に徹すれば、新たな立場になったとしても、全くの白紙状態ではなくして、何らかの青写真を描いた上で臨(のぞ)むことができる。


 界とは、ある固定した到達点ではなく、無限に成長しゆく軌道のことである。法が無上であることを証明するには、我々が死ぬ瞬間まで成長し続けるしかないのだ。「進まざるは退転」「戦わざるは敗北」としたい。


ピーターの法則』が日本で発刊されたのは1969年。戸田先生はその十数年も前に、かような指摘をされていた。偉大なる先見の明に驚かざるを得ない。