月刊ペン事件〜会長勇退

 猪野健治の分析によれば――、〔創共協定つぶしの経過を整理して言うなら、第一段階では公明党及び学会内保守派を共産党と対決させて、協定を有無実化する。第二段階では学会と宗門の関係を悪化させ、池田を浮き上がらせる。第三段階では学会内反主流派をあおり造反を仕掛けて、池田復権を阻む。そして第四段階、学会と共産党の関係を修復可能なまでに決裂をさせる〕(巨大宗教“取り込み”の政治戦略、『新評』80年12号)
 明快ではないか。まさに事態はかくのごとく進行したのである。そして、高野孟(『マップ・インサイダー』編集長)は、いっそう端的にこう言い切る。〔反学会・池田の受け皿は、自民党なのである〕(なぜ創価学会が狙い撃たれたのか?、『第三文明』81年6号)。大平首相急死、葬式まんじゅう選挙は26議席増で自民党の圧勝、いっぽう公明党は解散前の58議席から一挙に25議席を減らして惨敗。この結果が何をもたらしたか? 「ヘソ下」スキャンダルで括られた反学会・池田大作攻撃キャンペーン、謀略工作である。
 猪野も高野も言わずもがな、創価学会支持者ではない。だが、まともなジャーナリストならからくりは見ぬける。君に見えぬのはなぜだ、内藤国夫

 文目(あやめ)もわかたぬ白い闇、その闇の中にまた闇があり、核から血汐したたる。マスコミの仕掛人山崎正友。まぎれもないおまえだ。内藤はその掌(たなごころ)におどり、野坂は付和雷同した。原島? この人は金魚のウンコにすぎない。末尾に付して総括しよう。とうぜん、山友の背後には黒衣(くろこ)がいて、誰の眼にも正体まるみえ、自民党「宗教政治研究会」である。彼らの目的は、民衆の信仰を国が総括すること。すなわち、“宗教団体法”を形をかえて復権するところにある。出版資本(文藝春秋講談社小学館)はその片棒をかつぎ、JCIA米帝御用達謀略機関)が暗躍した。この機関は、“転び戦争犯罪人”“転び国家神道”である。

 そしていま、悪夢は再び襲う。山友をリモート・コントロールしているのは、天皇制の亡霊である。JCIAとは何か、創価学会はなぜ謀略の標的とされ狙い撃たれたのか?
 軍&政府機関に属していた諜報・撹乱工作員、掠奪屋そのほかの“人材”を、「内閣調査室」に組織したのは、第五次吉田内閣の官房長官、戦時下は情報局の総裁であった故・緒方竹虎。「内調」は、GHQ情報部の指示でCIAに倣(なら)った。すなわちJCIA、政府が正式に設けた情報・謀略機関である。初代室長は村井順(国警本部警備課長)、そして民間機関の責任者は誰あろう、「月刊ペン」社々長原田倉治(故人)であった。いま裁判の被告となっているもと同誌編集長・隈部大蔵は旧陸軍中野学校出身、撹乱工作のプロフェッショナルだ。

 周知の事実とうがのため、盗聴が発覚したのは昭和55年、山崎正友が自分が首謀者であると乗り出たからである。


【『仮面を剥ぐ 文闘への招待竹中労(幸洋出版)】