科学上の新発見とは、誤った先入観から脱したということ

 まず迷信や神話があって科学が、まず占星術があって天文学が、まず錬金術があって化学が生まれてきたのであって、何も知らない無知の状態から、徐々に知識が蓄えられて科学として成立したわけではない。科学上の新発見とは、それまで知らなかったことを新たに知ったというよりはむしろ、それまで囚われていた誤った先入観から脱したということである。


【『続 ものぐさ精神分析岸田秀〈きしだ・しゅう〉(中公文庫、1982年/『二番煎じ ものぐさ精神分析青土社1978年と『出がらし ものぐさ精神分析青土社1980年で構成)】


ものぐさ精神分析 (中公文庫) 続 ものぐさ精神分析 (中公文庫)